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第10回栃木CT情報交換会

文責 栃木県保健衛生事業団 堀江 聡

2012年11月10日(土)栃木県立がんセンターにて第10回栃木CT研究会情報交換会が開催されました。
 今回は逐次近似再構成法についての教育講座から始まり、新装された那須赤十字病院の紹介、学生及び臨床現場からの研究発表の県内施設報告会と続き、前々回の情報交換会でも好評であった日常のCT検査での疑問点を参加者同士で議論し解決する場のQ&Aコーナーで構成されていました。

 教育講座『逐次近似再構成法を理解しよう!!』では、敬遠しがちであった逐次近似再構成法の原理、また各メーカーによる違い等を分かり易く説明して頂きました。逐次近似再構成法が利用できる装置を所有してる県内施設は限られていましたが、再構成された画像に対して違和感を持つなどの声もあり、今後も検討されていく題材と感じました。

 県内施設報告会では4施設の演者に発表して頂きました。まず新装された那須赤十字病院からは、院内及び敷地内の考え抜かれた動線と病院から望む那須連山などをプロモーションビデオを交えて紹介して頂きました。患者さんにとっても働く職員にとっても素晴らし病院であると感じました。次に今回初めて学生(国際医療福祉大学)によるX線エネルギーと画質を検討した研究発表がありました。学生からの画像評価の発表は現場で働く私達も画質の基礎を復習し勉強し理解を深める必要性を再確認することができました。次いで大動脈瘤ステントグラフト治療に関して、臨床の現場でステントグラフトを用いる症例を挙げて頂き、治療全体におけるCT検査の役割やアプローチを含め検査の目的をわかりやすく解説して頂きました。模擬狭窄血管ファントムを使用した画像評価の発表では、既存ファントムではなく自作ファントムを作成する手順の方法なども解説していただき、検討する画質評価に合わせたファントム作成の重要性や必要性などを興味深く聞くことができました。

 最後の『疑問なことは解決しよう!何でもQ&Aコーナー』では会場内からCT検査で日頃から疑問に思っている事について時間一杯になるまで意見が飛び交っていました。県内それぞれの施設では一体どのように行っているのか、その中でどのような手法が適しているのかなど、参加者全員にとても有意義な意見交換の場になったと思います。

今回で節目の10回目を迎えた栃木CT情報交換会ですが、年々参加者も増えており文字通り栃木県内施設で情報交換が出来る楽しい会になってきていると感じています。これからも皆様と一緒に栃木CT研究会を盛り上げていきたいと思いますので、是非お気軽に参加してみてください。

最後になりますが発表して頂いた各施設の先生方に改めて深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

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