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第9回栃木CT情報交換会

文責 済生会宇都宮病院 土屋 恭子
2011年9月17日(土)、第9回栃木CT研究会情報交換会が行われました。今回は7月に新築移転された足利赤十字病院を会場に、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県被災地訪問報告、岩手県CT研究会訪問報告、足利赤十字病院に導入された最新CT装置Aquilion ONEの実機見学及び新病院の施設見学と盛りだくさんな内容でした。

岩手県被災地訪問報告は、大田原赤十字病院の増渕さんが岩手県CT研究会代表の東山さんのご厚意で訪問した、地震発生から3カ月後の岩手県と宮城県の現状を率直にレポートした内容でした。南三陸町、気仙沼、陸前高田市の悲惨な現状を実体験で報告していただき、目のあたりにされたショッキングな光景に我々も打ちのめされました。被災された方の心情を思うと言葉がありませんが、後世に伝えていかなければならない事実を研究会の仲間の目を通して身近に伝え知ることができ、誰の心にも残る大きな意味のある内容でした。

岩手県CT研究会訪問報告は、萩原代表世話人の岩手県CT研究会への参加報告でした。岩手県CT研究会は、被災地の研究会でありながら、震災前と変わらぬ情熱でCTに関わる技師の底上げのために活動されており、復興に尽力されている姿勢に感心させられました。
また、萩原代表には、他の研究会に参加し多くの方々と交流を持つことで、自分のスキル向上や豊かさにつながる魅力についても語っていただきました。

お二人の演者には、知識や技術以外の大切なものを学ばせていただきました。

Aquilion ONEの実験前のプレゼンテーションでは、新たな技術として160列Volume Helical Scanにおける高画質の再構成法や逐次近似応用法の紹介がありました。

Aquilion ONEの実機見学では、足利赤十字病院の桐山さんより、実際に装置を動かしながら解りやすく解説していただきました。
実験では、1回転0.35秒でone beatで完了する心臓検査の速さを体感しました。さらに、呼吸同期ファントムを利用して動く黄鮒の土鈴の4D-CTの動態画像をスキャンしました。低被ばくで形態、動態、機能画像が得られるArea Detector CTの実力を体感できました。

施設見学では、ゆとりのある開放的なスペースや利便性のある整った設備、さらに最新機器の良さを実感できました。また、設備だけでなくスタッフの配置の工夫など体制面でも学ぶべきことが沢山あり、大変興味深く拝見させていただきました。

この栃木CT情報交換会も第9回目となりましたが、多数の方々に参加していただき、毎回、他施設の皆様との情報交換が非常に楽しく有意義であると感じています。これからも皆様と一緒に栃木CT研究会を盛り上げて行きたいと思います。

最後になりますが、移転開院時の多忙な時期でありながら、会場準備や施設案内をしていただいた久保田世話人をはじめ足利赤十字病院の皆様に深く感謝いたします。本当にありがとうございました。

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