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第7回栃木CT情報交換会

文責 栃木県立がんセンター 大野

2009年11月21日(土)大田原赤十字病院にて、第7回栃木CT情報交換会が開催されました。今回の内容は前回行ったTDCを極める会の総括、及び各施設の症例報告をして頂きました。

 TDCの総括では、前回行ったファンム実験結果の検証を行い、注入造影剤のヨード量、注入速度の違い、また生食後押しの有無によるTDCの変化を確認することができ、とても理解を深めることができました。

 症例報告については腹部における4DCTに関するものが2例あり、まだ撮影条件や解析方法に課題はあるものの、膵癌やFNHの診断に腹部パーフュージョンが有用であるというこがわかりました。死亡時画像病理診断(Ai)についての報告では、たくさんの画像を提示して頂き大変興味深く拝見させて頂きました。また、運用や費用の問題などとても興味深い内容でした。

 肺がんCT検診の報告では、実際に発見された肺がんの画像を提示して頂き、発見率や検診に用いる低線量CT画像と精密検査のHRCT画像の比較などわかりやすく解説して頂きました。下肢の動静脈の撮影法については、ABI測定を用いたASOの診断や下肢静脈撮影における直接法と間接法の違い。また、VR、MPRやストレッチビューなどの画像表示方法や撮影時のピットフォールなど、画像を提示しながら説明していただき、大変参考になる内容でした。

 アドバンテージ・ワークステーションの使用経験についての報告では、今まで古いワークステーションで膨大な時間をかけ手作業で行っていた冠動脈の抽出が、新しいワークステーションを導入してからは、ほんの数十秒間でほぼ自動的にできるようになったということで、ソフトウェアの進歩に驚かされました。

 今回はさまざまなテーマの発表で、盛りだくさんでしたが最後までとても楽しく聞くことができました。また、それぞれ施設において撮影条件や造影剤の注入方法、画像の表示方法などにさまざまな工夫がみられ、当施設においても参考にしたいと思います。

 この栃木CT情報交換会も第7回目となりましたが、50名を超える多数方に参加していただき、会の内容もさることながら毎回、他施設の皆様との情報交換が非常に楽しく参考になることが多いと感じています。これからも皆様と一緒に栃木CT研究会を盛り上げて行ければと思います。

 最後になりますが発表をしていただいた各施設の先生方、ならびに情報交換会の開催に当たり会場準備をしていただいた大田原赤十字病院の皆様に深く感謝致します。本当にありがとうございました。

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