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第17回栃木CT情報交換会

文責  萩原 芳広

 2019年11月30日(土)芳賀赤十字病院・2階ハートクロスホールにて、第17回栃木CT情報交換会を開催しました。
 今回の全体のテーマは『CT検査に関わる人工知能の現状』としていました。医療業界はもとより世の中には人工知能AIを取り入れた製品が出始めている中で、人工知能や深層学習という言葉の意味や内容を理解するための基調講演とCT関連製品企業のAIに関する現状と今後を確かめる内容構成になっていました。

 第一三共さんから「オムニパークに関する最新の知見」のお話をしていただきました。
 基調講演は、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター野村 行弘先生に「深層学習の基礎」とのテーマで人工知能、機械学習、深層学習との関係性のお話をしていただき、深層学習については、深層学習そのものの手法を、深層学習の具体的な例を挙げて解説いただきました。わかりやすい内容で構成されていたので、深層学習について少し理解を深められたと感じております。

 CT関連製品企業のAIに関する現状と今後については、CT検査関連・CT画像再構成・ワークステーションに区分けされていました。

 CT検査関連では、フィリップス・ジャパンからは「Philips 最新技術と将来展望」のタイトルで、肺がんCT検診に関連した診断支援(CAD)と二層検出器を採用したIQon Spectral CT装置で検査されたデュアルアナジー画像の有効活用を中心にお話をいただき、日立製作所からは「AIによる画像診断支援」のタイトルで日立が取り組むAIを活用した画像診断支援を中心としたお話をしていただき、シーメンスヘルスケアからは「Stand out in advanced CT procedures」のタイトルで、FAST 3D Cameraは通常のカメラと赤外線カメラを使用することで患者ポジショニングをほぼ自動で行える機能などのお話をしていただきました。

 CT画像再構成では、キヤノンメディカルシステムズからは、「Deep Learning Reconstruction (DLR) “AiCE”~Canon AI技術のチャレンジ~」のタイトルで、画像ノイズ低減にAIを利用していることを中心に、AIを活用しているデュアルエナジー再構成、診断支援などのお話をしていただき、GEヘルスケア・ジャパンからは、「GE HealthcareにおけるAIの活用」のタイトルで、GE Healthcareが取り組んでいるさまざまなAI関連のお話と、画像ノイズ低減のための画像再構成のお話をしていただいた。

 ワークステーションでは、富士フイルム株式会社から「富士フイルムが考えるAI「REiLI」が目指す、新たな診断ワークフロー」のタイトルで、REiLIとはAIに関係した技術ブランドで、医用画像診断ワークフローの支援技術として、正確に認識・抽出するAI技術・検出,計測を行うAI技術・症例画像を検索・提示するAI技術で構成されていて今後もAI技術を取り入れた製品作成につとめていくことをお話いただきました。テラリコン・インコーポレイテッドからは「 Envoy AI PlatformによるAIソリューション」のタイトルで、Envoyとは多数のAIアルゴリズムを利用できるクラウドサービスの提供をして、使用するAIアルゴリズムはユーザーが、必要度の合わせ選択利用可能なサービスであることのお話をしてたいただきました。

 最後は2班に分かれ施設見学と、施設見学以外の班には根本杏林堂様より「造影プロトコルのご紹介」のタイトルでお話をしていただきました。根本杏林堂からは体重が造影剤使用量の指標になること、注入時間、造影剤持続時間などの造影手技に対する説明と台形注入法にて下肢動脈の造影濃度が均一になるなどの解説がありました。。
施設見学は、芳賀赤十字病院は2019年3月に新築移転での開院となった新しい病院で、放射線エリア以外に外来も見学さえていただいた。芳賀赤十字病院は災害時拠点病院となるため、外来エリアのエントランスには医療ガスなどの配管が壁に設置されていました。普段は医療ガスの使用はないため、外観をよくするため芳賀郡に関係するパネルで目隠し患者アメニティーに気お使っていた。
今回の会に参加したことで、人工知能特に深層学習の基礎を学ぶことができ、CT検査に関連した各企業から、人工知能をどう取り入れているかの最新の情報と、今後はどうなっていくかなどのお話を聞くことができ、大変有意義な時間であったと思います。

 今回は県外からの参加者もあり96名の参加人数となりました。今後も栃木CT研究会は、皆様の興味があり、ためになりそうな内容で活動を続けていきます。
 これからも皆様と一緒に栃木CT研究会を盛り上げていきたいと思います。今後も是非ともお気軽に参加ください。今後とも何卒よろしくお願いいたします。

 最後になりますが、今回会場を提供していただいた芳賀赤十字病院の方々には、会場の準備や段取り、当日の人の配置など大変にお世話になりました。ありがとうございました!

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