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第7回栃木CT研究会

文責 栃木県立がんセンター 大野 秀幸

2012年5月19日(土)宇都宮市のホテルニューイタヤにて、第7回栃木CT研究会が開催されました。今回も盛りだくさんの内容で、基礎から最新情報、患者被ばくに標準化までと幅広く勉強することが出来ました。

フレッシャーズコースでは、数式のない基礎ということで、新人技師とそれを教育する先輩技師のイラストを使ってCT値の説明からAEC・ピッチ・TDC等わかりやすくしかも楽しい講演でした。
最新情報では基礎的なCT画像の評価法(MTF・NPS・CNR等)から、それらの方法を逐次近似再構成の画像に応用した場合の問題点や、それに対する工夫や新しい評価方法の試み等、今後逐次近似再構成を使用するにあたり大変参考になりました

教育講演では、CT検査の患者被ばくを理解するというテーマで講演をしていただきました。今は国民の放射線被ばくに対する関心が大変高い状況ですので、実際にCT検査に従事する私たちも患者様から検査で受ける被ばく線量についての質問を受けることがあります。今回の講演では線量の評価法やCTDI・実効線量を用いる場合の注意点、また人体に対する放射線の影響等盛りだくさんの内容で、この講演を活かしぜひ次回、患者様から質問を受けたときには、自信を持って返答できればと思います。

特別講演ではX線CT撮影における標準化(GuLACTIC2012)より、標準化委員会の創設の歴史やその意義を含め講演していただきました。頭頸部の標準撮影法では、最低限満たすべき撮影条件と撮影時の注意点やMRIとの診断目的の違い等などわかりやすく、皆さんの施設でも撮影条件を再考するいい機会になったと思います。

救急撮影についても、頭部・胸部・腹部・骨盤部等それぞれの症例についてCT検査の役割と必要性について詳しく解説していただきました。また、救急撮影時の問題点や工夫、通常のCT検査との考え方の違いなど普段たずさわっていない私も大変勉強なりました。

最後に、今回の研究会もここでは書ききれないほど大変内容の濃いものでしたので、ぜひ多くの方に実際に来て一緒に勉強していただければと思います。これからも皆さんと協力して研究会を盛り上げて行きたいと思いますのでよろしくお願いします。

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