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第12回栃木CT情報交換会

文責 獨協医科大学病院 萩坂 修平

2014年11月29日(土)、国際医療福祉大学病院にて、第12回栃木CT情報交換会が行われました。

最初に第一三共から、造影剤シリンジデザインが2014年日本パッケージングコンテストで受賞された報告を頂きました。普段何気なく使用している器材に対しても、より安全な検査を目指した様々な工夫点や、我々医療スタッフの使い勝手を考えたデザインにされていることがわかり、メーカーさんの尽力に気付かされた内容でした。また、CT情報最前線ということで、東芝・GE・フィリップス・シーメンスよりメーカー講演をして頂きました。この会と並行して行われたRSNA2014の最新情報を織り交ぜながら、各社のCT技術の特徴を中心に、とても興味深いお話を聞くことができました。東芝の新型検出器“PUREViSION Detector”による光出力効率の向上や、 160mmのカバレッジを有するGEのRevolution CT、フィリップスの2層検出器により120kVの通常撮影からレトロスペクティブにDual Energy解析を行う技術の紹介、シーメンスからは新開発X線管“VECTRON”を搭載したSOMATOM Forceのお話を中心に紹介して頂き、特に私は東芝以外からも160mm幅の撮影が可能になったという事で、将来のCTの動向が楽しみになりました。

県内施設報告会では、3施設の演者の方に発表して頂きました。まず、獨協医科大学病院からは、頭部3D-CTA撮影のデフォルト条件から、画像のクオリティを担保しつつ、どの程度まで線量を下げられるか、模擬血管ファントムを使用し検討を行った結果を報告させて頂きました。次に、済生会宇都宮病院からは外傷患者撮影時のバックボードによる影響や位置決め画像の撮影方向の違いによってCT-AECの挙動がどの様に変化するかといった観点からお話を頂きました。最後に栃木県立がんセンターからは、管電圧を変更する上での画像表示条件の問題点や被ばくに関するお話を頂き、私もこの分野には興味がありましたので、これを機に当施設でも色々試してみたいと考えさせられる内容でした。

 会の最後には2チームに分かれ、施設見学とCT・MRI血管造影用カテーテル「ネクシーバ ディフュージックス」の使用説明が行われました。

 国際医療福祉大学病院では、今年導入されたPET-CTや治療装置などを中心に施設を見学させて頂きました。病院の雰囲気も良く、設備も充実しており、患者さまにとってもスタッフにとっても素晴らしい病院であると感じられました。ネクシーバ ディフュージックスは保険点数が請求できる新しい造影剤注入用カテーテルで、内針に3つの側孔が設けてあり、注入圧が低く抑えられ、これまでより安全に検査を行える可能性を持った製品だということを感じました。

 今回でこの会も第12回を迎えました。これからも会に参加して頂いた方が気軽に情報を交換できる場を作っていくとともに、さらに充実した内容を皆様に提供できるよう努力していきたいと思います。

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